【利上げペース減速?】 米雇用統計の平均時給の伸びが鈍化

こんにちは!

 

12月の米雇用統計が

発表され、

平均時給の伸びが

鈍化したことから

市場では楽観的なムードが

高まっています。

 

今回は、

「米雇用統計の平均時給の伸びが鈍化」

したことについて解説させていただきます。

 

■12月は平均時給の伸びが鈍化

 

 

12月の米雇用統計は

非農業部門雇用者数が

市場予想前月比20万3000人増、

結果が22万3000人増となり、

市場予想を上回りました。

 

また、失業率は

市場予想が3.7%、

結果は50年ぶりの

低水準となる3.5%となり、

こちらも市場予想より

強い結果となっています。

 

平均時給は市場予想が

前月比0.4%増、

結果が0.3%増となり、

市場予想を下回った上、

前回の0.6%増と比べて

伸びが鈍化しました。

 

今回の雇用統計では

雇用者数が引き続き

力強い伸びを

示したものの、

平均時給の伸びが

鈍化しています。

 

これは

リセッション(景気後退)入りをする

可能性を減らし、

FRBに利上げペースを

減速させる余地を

与えたと言えそうです。

 

とはいえ、

米アトランタ連銀の

ボスティック総裁は

「賃金のデータは

予想よりも鈍化したが、

FRBは利上げを

継続する必要が

まだある」としており、

過度に楽観視することは

やめておいた方が

よいかもしれません。

 

■FRBにとって朗報

 

 

FRBはインフレ率を

目標の2%に戻す上で、

特にサービス業の

賃金圧力が

大きな障害に

なっているとみています。

 

賃金が上昇すれば

企業は商品の

価格を値上げして

資金を確保する

必要があり、

これはインフレの

要因になってしまいます。

 

そのため、

平均時給の伸びが

鈍化したことは

FRBに

歓迎されることになるでしょう。

 

市場関係者は「12月の

非農業部門の統計は、

熱過ぎず冷た過ぎない

ゴルディロックス的(適温)な

内容のようだ。

労働力人口が増える中でも

雇用が力強かったため、

失業率を押し下げたが、

賃金の伸びは鈍化した。

労働市場の勢いは

昨年末にかけて

若干弱まったが、

再び加速している

可能性がある」

との見解を示しました。

 

全般的に求人件数は

高水準を維持していて

レイオフ(一時解雇)数は

低いものの、

テクノロジーや不動産などの

一部のセクターでは

労働市場の弱さが

目立ち始めています。

 

アマゾン・ドット・コムは

従業員1万8000人強を

レイオフする計画を

明らかにし、

不動産仲介会社コンパスも

追加のレイオフを

発表しました。

 

雇用統計で

賃金の伸びが

予想以上に鈍化し、

ISM非製造業指数も

弱い内容となったことから、

米利上げペースが

さらに減速するとの

見方が強まり、

ドル円は一時

132円付近まで

下落しています。