【利下げは当分無い?】 ECB関係者から相次ぐタカ派的な発言

Growing Euros concept.

こんにちは!

 

米国の連邦準備制度理事会(FRB)が

タカ派的な発言を

続けていますが、

欧州中央銀行(ECB)も

非常にタカ派的です。

 

今回は、

「ECB関係者から相次ぐタカ派的な発言」

について解説させていただきます。

 

■ラガルド総裁の発言

 

 

欧州中央銀行(ECB)関係者の

利上げに関する

タカ派的な発言が

相次いでいます。

 

ECBのラガルド総裁が

「インフレを目標に戻すために

あらゆる必要な行動を取る」とし、

「向こう数回の会合で

大幅な利上げが

さらにあること」

を示唆しました。

 

ラガルド総裁は

「金利は十分に

景気を抑制する水準まで

着実に上昇し、

必要な限り長く

その水準で据え置かれるべきだ」

としており、

高金利が長く続くという

見解も示しています。

 

加えて、

「2%を超えるインフレ率が

経済に定着しないようにすることが重要だ」

との認識も示していますが、

ユーロ圏の12月の消費者物価指数(CPI)は

前年同月比9.2%上昇であり、

目標の2%までは

長い道のりになりそうです。

 

■スロバキア中銀総裁からもタカ派的な発言

 

 

ラガルド総裁の他に

政策委員会メンバーの

カジミール・スロバキア中銀総裁も、

「今後2回の政策決定で

0.5ポイントずつの利上げを支持する」

としています。

 

カジミール氏は

ややタカ派よりではあるものの

中道であり、

それでもタカ派的な関係者と

足並みをそろえました。

 

ユーロ圏の総合消費者物価指数(CPI)は

低下したものの、

生鮮食品やエネルギーを除く

コアCPIが昨年12月に

過去最高の5.2%となり、

これがカジミール氏の

タカ派的な発言に

つながったようです。

 

カジミール氏は

「私の見解では

今最も重視されているのは

コアインフレ率だ。

その動向が、

これまでの取り組みを続ける

必要性を裏付けている」

と語っています。

 

■ドイツ連銀総裁「われわれの仕事はまだ終わっていない」

 

 

ナーゲル・ドイツ連銀総裁も

タカ派的な発言をしており、

「インフレを抑え込まなければならない。

われわれの仕事は

まだ終わっていない」

と述べました。

 

ナーゲル氏は

タカ派的な人物ですが、

中道でややタカ派的な

クロアチア国立銀行(中央銀行)の

ブイチッチ総裁や

中道のマクルーフ・アイルランド中銀総裁も

今後2回の政策決定で

0.5ポイントずつの利上げを

支持しています。

 

エコノミストの予想では

今年5月まで利上げが続き、

その後約1年にわたって

政策金利を据え置き、

景気悪化にともなって

2024年6月から

0.25ポイントの利下げが続く

という見通しです。