こんにちは!
11月の米消費者物価指数(CPI)は、
市場予想を下回る
良い結果となりました。
市場は来年後半に
利下げを予想していますが、
もしかしたら
その通りになるかもしれません。
今回は、市場予想を
下回る結果となった
「11月の米CPI」について
解説させていただきます。
■11月の米CPIは総合、コア共に順調
11月の米CPIは
前年同月比が予想7.3%上昇、
結果が7.1%上昇と
市場予想を下回りました。
変動の大きい食品と
エネルギーを除くコアCPIも
前年同月比が予想6.1%上昇、
結果が6%上昇と
こちらも市場予想を
下回っています。
加えて、コアCPIは
前月比でも0.2%上昇と、
過去1年余りで
最も低い伸びに
とどまりました。
これはインフレのピークが
過ぎた可能性が高いことを
示唆していると言えるでしょう。
■パウエル議長注目の指標も鈍化
パウエル議長が最近、
「物価見通しの判断に
最も重要である
可能性がある」と指摘した
エネルギーサービスと
家賃を除いたサービス価格についても、
前月に続き鈍化して
0.1%上昇にとどまりました。
FRBは来年の早い時期に
利上げ休止を検討する
可能性がありそうです。
とはいえ、
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は、
インフレを当局目標である
2%に戻すことへのコミットメントと
見通しを巡る不確実性の
両方をこれまで
強調してきています。
■ハト派の声が大きくなる?
今回の結果を受けて、
ハト派の当局者による
一段の引き締めペース減速と
その後の政策金利維持を
主張する声が
強まることが予想され、
ブラックアウト
(中央銀行の政策メンバーが
政策決定会合の前後の時期に
金融政策に関して
踏み込んだ発言を
おこなうことを禁じたルール)
期間も終わったことで
今後の要人発言に
注目が集まります。
市場関係者は
「私自身、来年2月に
もう1回0.5ポイントの
利上げがあると
想定していたが、
これからハト派の当局者は
0.25ポイントを強く
主張するだろう。
今日の発表でハト派の
論拠が強まったのは確実だ」
と語りました。
別の市場関係者は
「投資家にはこうした数字を
過剰に深読みせず、
FOMCの政策転換が
早期に実現するという
期待を抑えるよう忠告する。
消費者インフレはまだ、
FOMCが物価安定の
目標とする水準からほど遠い。
インフレとの闘いで
勝利宣言を急ぐことのリスクは、
1970年代の例で
明らかになっている。」
との少々厳しい認識を
示しています。
また、サマーズ元米財務長官は
「自分が考えていたより
現在の状態は良好だ。
良い数字だと思う」
と発言しました。
一方、予想される
リセッションについては
「やや時間的に
先送りされた様子だ」
との見方を示しています。
しかしながら、
「リセッションが訪れれば、
とりわけ労働市場の
急激な悪化と
株式市場の急落に
政策担当者は
向き合うことになるだろう」
との見解を示しました。
インフレ率が順調に収まっても、
リセッションに関しては
注意が必要になりそうです。
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