こんにちは!
今年ももうすぐ終わりですが、
今年の株価は
良いニュースで下がり、
悪いニュースで上がるという
少々分かりづらい
環境になっていました。
今回は、
今年の相場の
特徴であった
「良いニュースは悪いニュース」
について解説させていただきます。
■良いニュースで下がり、悪いニュースで上がる
今年の株価は、
経済指標の発表で
悪い数字が出ると上昇し、
良い数字が出ると
下落するという、
少し変わった環境に
なっていました。
つまり、
経済指標で良い数字が出れば
株価が上昇するという
通常の動きとは真逆でした。
なぜ通常とは
真逆の値動きに
なっていたかと言うと、
インフレが懸念されていたことが
理由として挙げられます。
例えば、
消費者物価指数(CPI)が
上昇したとしましょう。
CPI、要するに
物価の上昇は、
通常であれば
景気がいい時に
起こるため、
CPIが上昇すれば
株価も上昇することに
なります。
しかし、
同じ物価の変化でも、
現在は
「物価の上昇=
インフレを抑えるための
大幅な金利引き上げ」
と市場参加者は
考えることになるのです。
金利が大幅に
引き上げられると
企業は資金が
借りづらくなるため、
業績の悪化が予想されて
株価は下落してしまいます。
■日本ではスタグフレーションが起きている?
「日本は現在、
スタグフレーション
ではないか」
と言う声があります。
スタグフレーションとは、
景気が上昇していないものの、
物価は上がってしまう
という状況のことです。
スタグフレーションの
主な原因は、
石油や食料などの
生活必需品の
供給不足になります。
物の供給サイドである
製造業コストや
労働コストの上昇が、
生産コストの上昇につながり、
結果として
消費者の給料が
伸びていなくても
物価は上がり続けてしまうのです。
もし給料が変わらない場合でも、
物の価格が上昇すると、
実際に消費者が
購入できる数量は、
トータルで減少するため、
実質所得の低下に
つながります。
実質所得というと
会社員の方は
ピンとこないかもしれませんが、
自分が実感している
値上げの割合ほど
給料が上昇したのかどうか
考えてみると
分かりやすいはずです。
値上げの割合ほど
給料が上昇していなければ、
実質所得が低下している
状況になります。
物価を抑えるには、
消費者の需要を
一時的に壊す必要性があり、
そのために各国は
政策金利を引き上げています。
そして、
経済指標が悪くなるというのは、
経済活動が低下していることを
意味するため、
物価を抑えたい
現在のような環境下では
むしろプラスになるのです。
「なぜ相場が
そのような動きをしたのか」
を考えるようにすると、
自然と市場参加者の
考えが分かるようになるので、
ぜひ値動きの背景も
たまに考えてみてください。
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