こんにちは!
日銀は金融政策決定会合で
金融緩和策の現状維持を
決めましたが、
これを受けて
ドル円が急騰しました。
今回は、
「金融政策決定会合の結果とドル円の反応」
について解説させていただきます。
■金融政策決定会合の結果
日銀は18日の
長短金利を操作する
イールドカーブコントロール(YCC)政策を
軸とした
大規模な金融緩和策の
現状維持を決めました。
ただし、
日銀は金融調節の
円滑化を図るため、
国債などを担保に
金融機関に低利で
資金を貸し出す
「共通担保資金供給オペ」
を拡充します。
また、
生鮮食品を除く
コア消費者物価指数(CPI)の
前年度比の
上昇率の見通しは、
2022年度が3.0%と
従来の2.9%から
上方修正されました。
24年度のコアCPIの
予想も前年度比1.8%と、
1.6%から上方修正されています。
金融緩和策は
現状維持でしたが、
物価の見通しは
少し引き上げられることに
なりました。
■ドル円急騰の理由
市場ではサプライズとなった
昨年12月の政策修正に引き続き、
長期金利の変動幅の再拡大や
YCC政策の廃止など
追加の政策修正が
あるのではないかという
観測が浮上していました。
加えて、ドル円は
下降トレンドが続いていて、
ショートポジションが
たまっていました。
日銀の決定を受けて
ショートポジションは
巻き戻され、
ドル円は急騰して
128円台半ばから
一時131円台まで
円安が進んでいます。
■市場関係者の見解
市場関係者は
「この決定を受けて
イールドカーブのゆがみが
修正されずに残れば、
マーケットの利上げバイアスが
継続することになる」
との認識を示しました。
加えて、
「企業の決算期に当たる
3月での政策変更をせずに、
現在の政策を維持して
次期総裁での体制に
バトンタッチという
可能性が高まった」
と述べています。
しかしながら、
「今後政策変更があるのではないか」
という見方も市場に
根強く残っており、
ドル円は神経質な
展開になる可能性も
ありそうです。
■黒田総裁は変動幅のさらなる拡大に否定的
日銀の黒田総裁は
金融政策決定会合後の
記者会見で
「現行のYCC政策は
存続が可能」
とした上で、
長期金利の変動幅の
さらなる拡大には
否定的な見解を
示しました。
また、
物価の見通しについては
「2%の物価安定目標の
実現にはなお時間が必要」とし、
「現段階では目標を
持続的・安定的に
達成できる状況は
見通せない」
との見方を示しています。
黒田総裁の言葉を
素直に受け止めるのであれば、
新総裁の就任までは
金融政策が変更される
可能性は低そうですが、
またサプライズ的な
政策変更があることも
想定しておいた方が
よいかもしれません。
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