こんにちは!
最近は米国のインフレ率上昇が
落ち着きつつあり、
米国債の長期金利も
低下したことで
円高が進んでいますね。
円高が進んだことで、
「日銀はこのまま金融緩和を続けるだろう」
と考える市場関係者が多い中、
違った意見を持つ
市場関係者も一部でいるようです。
今回は、
「進む円高は日銀が金融緩和修正をするチャンスなのか」
について解説させていただきます。
■円高の時期こそ金融緩和修正のチャンス?
米国の長期金利低下と円高が進み、
日銀が大規模金融緩和の
修正をするとの予想が
後退しています。
しかしながら、
「市場からの圧力が
低下している時期こそ
修正に踏み切るチャンス」との意見が
市場関係者の一部から出ています。
10月の米消費者物価指数(CPI)は
伸びが鈍化し、
利上げ継続観測が
後退することになりました。
米国債の長期金利は
4%を割り、
152円近くまで上昇したドル円は、
一時137円台まで下落しました。
円安阻止の必要性が
薄まるとの見方から、
日銀の金融緩和政策の
修正期待も後退しています。
金融緩和政策の修正は
当面ないとの見方が
多くの市場関係者の意見です。
■米国の大幅利上げ路線転換で日銀が動く?
日銀の金融政策の
修正期待は後退していますが、
米CPIが
米連邦準備制度理事会(FRB)の
大幅利上げ路線の
転換点になれば、
「日銀はむしろ
金融正常化により動きやすくなる」
と考える市場関係者もいます。
というのも、
日銀が避けたいのは
円安や海外投資家の
投機に耐え切れずに
金融緩和政策を修正したと誤解され、
さらなる政策対応を
迫られることだと
推測しているからです。
米FRBをはじめとする
海外の主要な中央銀行が
ハト派に転換すれば、
円売りや日本国債売りといった
海外発の投機が
ある程度収まることで
「日銀が市場混乱を
最小限に抑えつつ
誤解を与えぬ形で
政策修正する機会の窓が開く」
と考えています。
■ドル円がさらなる下落を見せる可能性も
メインシナリオでは
2024年度まで
日銀が金融緩和政策を
現状維持すると
想定しながらも、
「緩和修正観測後退のタイミングで
日銀がYCC(長期金利に目標を設定し、
その目標を達成するために
必要なだけ国債の
売り買いをおこなうこと)
柔軟化を検討する
可能性は捨てきれない」
とする市場関係者もいます。
インフレ圧力後退により
米国の利上げが停止し、
米経済が軟着陸(ソフトランディング)する
という公算が大きくなった場合、
「日銀はその機会を利用し、
国債市場の機能度改善を理由に
長期金利の上限を
0.50%程度などに
引き上げるかもしれない」
と考えているのです。
確かに
日銀の黒田東彦総裁は、
大規模緩和の
副作用の一つとして
国債市場の機能低下を
国会で示しています。
もし日銀が
金融緩和政策の
修正をおこなえば、
ドル円のさらなる下落が
起こると予想できることから
今後の動きには
注意しておいた方がよさそうです。
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