【米国に続きユーロ圏も】 ECBが0.5ポイント利上げ、ただし大幅利上げは継続

米国株式市場は大幅安で取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)のタカ派的な金利政策が米経済を後退させるとの懸念の中、ポジション調整の売りが出た。(2022年 ロイター/Carlo Allegri)

こんにちは!

先週はユーロ圏の

政策金利発表がありましたが、

ついに利上げ幅を

減速させました。

 

しかし、

大幅利上げに関しては

継続する方針のようです。

 

今回は、

「ユーロ圏の利上げ幅」

について解説させていただきます。

 

■利上げ幅を0.75から0.5ポイントへ減速

 

 

先週、欧州中央銀行(ECB)が

0.5ポイントの利上げを

発表しました。

 

ECBのラガルド総裁は

ユーロ開始以来最悪の

インフレの沈静化に向け、

同様の利上げが

しばらく続くと

投資家に警告しています。

 

今回の利上げ幅は

市場予想と同じ

0.5ポイントではありましたが、

2回連続の0.75ポイントに続く

今回の利上げで、

政策金利は一気に

2%まで上昇しました。

 

ECBはさらに

「大幅に金利を引き上げる」

と表明しています。

 

利上げのペースは

減速させたものの、

大幅利上げ自体は

今後も続けるようです。

 

■ラガルド総裁「これは長期戦だ」

 

 

ラガルド総裁は

今回の利上げ幅が

前回より小幅だったことについて

「ECBの政策転換だと

考えるのは誤りだ」

としています。

 

さらに、

「0.5ポイントのペースが

一定期間続くことを

見込むべきだ」

とも語っています。

 

そして、

「まだ先へ進まなければならない。

これは長期戦だ」

との認識を示しました。

 

今回の利上げ幅の決定では、

政策委員会メンバーの

3分の1余りが

0.75ポイントの利上げを

支持していたようで、

タカ派的なムードで

あることが分かります。

 

■QTも開始予定

 

 

今回の発表では、

ECBが過去に

景気刺激を目的に購入した

債券の保有を

減らす計画の

概要も明らかにしました。

 

つまり、

利上げを補強する

政策措置として、

量的引き締め(QT)を

開始するということです。

 

約5兆ユーロにも上る

保有債券のポートフォリオ圧縮は、

来年3月に

開始されることになります。

 

来年4~6月(第2四半期)には

債券の保有を

月平均150億ユーロ

減らす計画です。

 

ECB政策委員会メンバーの

ビルロワドガロー・フランス中銀総裁は、

保有債券の縮小を

来年7月から加速させる

公算が大きいと

述べています。

 

トレーダー目線では

ユーロ圏の政策金利が

最終的にどこまで上がるのかが

重要になってきますが、

ラガルド総裁は

「利用可能な情報にしたがうと、

2月とおそらく3月にも

0.5ポイントの利上げが

示唆される」

と述べています。

 

どうやら、

3月には政策金利が

3パーセントになる確率が

高そうです。