こんにちは!
マイナスになることが
予想されていた
英国の11月の
国内総生産(GDP)ですが、
結果はサプライズと言える
プラスになりました。
とはいえ、
英国の経済は
今年も厳しい見通しと
なっています。
今回は、
「11月の英GDPの結果と経済見通し」
について解説させていただきます。
■GDPが予想外のプラスに
英国の
11月のGDPは
市場予想が前月比0.2%減、
結果は0.1%増となり、
昨年終盤に
景気後退(リセッション)入り
していた可能性は
低下しました。
とはいえ、
今年の景気見通しは
決して明るくありません。
7〜9月(第3四半期)の
GDPはマイナス成長であり、
10〜12月(第4四半期)も
マイナス成長となれば、
景気後退に
突入したことになります。
欧州においては、
実質GDP成長率が
2四半期連続で
マイナスになると
「テクニカルリセッション入り」とされ、
リセッションのサインとして
とらえられるからです。
■大きかったサッカーW杯効果
英国立統計局(ONS)は
「11月の英経済は
小幅に成長した。
通信・コンピュータープログラミングの
増加が寄与した。
ワールドカップの放映で
パブ、バーも好調だった」
としています。
統計に修正がないと
仮定した場合、
第4四半期が
マイナス成長となって
テクニカルリセッション入りするには、
12月のGDPが
0.5%前後減少する
必要があります。
11月のGDPを
押し上げた主な要因は
サービス業であり、
鉄道・郵便の
ストライキがあったにもかかわらず
0.2%増加しました。
さらに、
食品・飲料部門が、
サッカーワールドカップ効果で
2.2%増加しています。
サッカーがGDPに
大きな影響を
及ぼすあたり、
流石は
「サッカーが生まれた国」
ですね。
■市場関係者の見解
予想外のプラスとなった
11月のGDPですが、
市場関係者は
「英経済は11月に
プラス成長となったものの、
非常に厳しい
1年となる見通しは
変わらない」
との見方を示しました。
別の市場関係者は
「今のところ
リセッションは回避する
可能性がある。
ただ12月は
さまざまな業種の
ストライキがあり、
景況感調査の結果も
低調だった」
と述べました。
11月のGDPは
パンデミック前を
0.3%下回っています。
加えて、
英国政府は11月に、
2023年のGDPが
1.4%減少するとの
予想を示しました。
GDPの発表後、
ポンドドルは
1.22ドル台半ばまで
上昇する場面が
見られましたが、
その後は下落しています。
ポンド円も
157円台半ばまで
上昇したものの、
その後は下落しました。
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