こんにちは!
日本時間12月2日夜に
米国の雇用統計が発表され、
雇用者数や平均時給が
予想を大きく上回りました。
日本は賃金が上がらずに
苦しんでいますが、
米国では逆に
賃金が上がりすぎて
問題になっています。
今回は、
「予想を大きく上回った米雇用統計の結果」
について解説させていただきます。
■雇用者数と平均時給が予想を大きく上回る
11月の非農業部門雇用者数は
市場予想が20万人増、
結果は26万3,000人増となり、
市場予想を上回りました。
平均時給は前月比0.6%増となり、
今年1月以来の大幅増加です。
失業率は市場予想が3.7%、
結果が3.7%と
予想通りの結果になりました。
今回の雇用統計の結果は
インフレ圧力のしつこさが
示されており、
FRBが政策金利を
一段と引き上げる可能性が
高まったと言えるでしょう。
■目立つ平均時給の伸び
今回の結果で
特に目立ったのが
平均時給であり、
市場予想が前月比0.3%増、
結果が0.6%増となり、
市場予想の2倍の伸びと
なっています。
10月分も
速報値の0.4%増から
0.5%増に上方修正されており、
賃金の伸びの加速が
目立ちます。
■市場関係者の見解
市場関係者は
今回の雇用統計について、
「要点は労働市場が
依然として極めてタイトで、
非常にゆっくりとしたペースで
緩和しているに過ぎないということだ」
と説明しました。
加えて、
「景気は底堅く、
一段の利上げや
景気抑制策の長期化に
対応可能であることを
示唆している」
との見解を示しています。
■強い雇用市場
今回の
予想を上回る
雇用者数の伸びは、
金利が大幅に上昇して
リセッション(景気後退)懸念が
高まっている中でも
雇用市場の強さが
続いていることを
示しています。
新型コロナウイルスの
パンデミックによる混乱は
落ち着いてきたものの、
労働需給のミスマッチは
なかなか解消されず、
賃金上昇を引き続き
下支えしているのが現状です。
市場関係者は
「平均時給の伸びの加速は、
労働者不足が依然として
インフレ圧力を
強めていることを示す」
との見方を示しています。
別の市場関係者は
「ターミナルレートの予想を
9月時点で示した水準から、
5.25%に引き上げる必要が
あるかもしれない」
と語りました。
現在の米国の政策金利は
3.75〜4%であり、
市場では現状4.75〜5%が
ピークと予想されています。
ドル円は
今回の雇用統計の
結果を受けて急騰し、
一時136円付近まで
上昇を見せました。
コメントを残す