為替介入の可能性は?
こんにちは!
ドル/円の上昇が
中々止まりませんね。
9月2日にはドル/円は
一時140円80銭まで上昇しました。
今回は、
「ドル/円の上昇と為替介入の可能性」
について解説させていただきます。
■ドル/円が一時140円80銭
前述した通り、
9月2日にはドル/円が
一時140円80銭まで上昇しました。
その後、
「政府は為替相場をしっかり注視していく」
と鈴木俊一財務相が発言し、
それまでの上昇の流れが反転しています。
鈴木財務相は
「円相場の急速な変動は好ましくない」と述べ、
当局介入の観測を高めて
相場に影響を与える取り組みがある可能性を示唆しました。
ドル/円は一時
1998年以来の安値となる
140円80銭まで上昇していましたが、
140円台前半まで下落して引けています。
■ドル/円上昇の流れは続く?
ドル/円の上昇には
日米の金利差が
大きく影響しています。
しかし、
日銀の黒田総裁は8月27日の
米カンザスシティー連銀主催の
ジャクソンホール(ワイオミング州)会合で
「日本のインフレのほぼ全てが
商品価格上昇によるものだ」とし、
「日銀は金融緩和策を維持する必要がある」
との見解を示しました。
さらに、
「賃金と物価が安定的かつ
持続可能な形で上昇するまで、
持続的な金融緩和をおこなう以外に
選択肢はない」とも語っています。
そのため、
日米の金利差が広がることはあっても、
縮まることはなさそうです。
■市場関係者の見解
市場関係者は
「いつか介入が入る可能性は否定しないが、
かなりの抵抗感があるように見える」
との認識を示しています。
加えて、
「政府が動くとすれば、
1998年に付けた円安ドル高水準の
147円66銭をあっという間に上抜けるような、
ドラマチックに相場が動く場合だろう」
と述べました。
為替介入への過度な期待は、
今のところ持たない方が賢明かもしれません。
■株安でも円高にならない?
これまでリスクオフ(株安)局面では
「安全資産」として
円が買われる傾向がありましたが、
最近はあまりその動きが見られません。
理由としては、
ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、
安全保障面で米国依存度の高い日本の円は
安全資産として買われづらくなっているように見えます。
もちろん前述した通り、
米国の金利の影響も考えられます。
株安でも円高にならなくなったことは、
今後も円安を加速させる一つの要因になりそうです。
黒田総裁の発言から
日本がまだ金融緩和を続けることは明らかであり、
為替介入の可能性も低いことを考えると、
ドル/円上昇の流れが止まることは
考えづらいと言えるでしょう。
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