【中国はパクリ天国ではない?】

オリジナルで勝負する中国企業

「中国はパクリ天国」

というイメージをお持ちの方は

多いのではないでしょうか。

確かに、

少し前までは

似ている製品や

キャラクターだらけの様子が

ニュースでよく流れていましたよね。

とはいえ、

中国はパクリの時代を経て、

現在は

オリジナルビジネスの開発が

主流になっています。

今回は、

「オリジナルで勝負する中国企業」

について解説させていただきます。

■今までの中国

今までの中国は

「コピーして中国に」

といった姿勢が主でした。

つまり、

さまざまな技術や

ビジネスモデルを

海外からコピーするということです。

かつての日本もそうであったように、

中国もまずは優れたビジネスモデルを

コピーすることから始めました。

中国の場合は

少々度を越して

「パクリ」になっていた感もありますが、

「まずはコピー」という、

基本的な経済発展の

流れには沿っていました。

■「オリジナル」への移行

現在の中国は

「コピーして中国に」

という国ではなくなり、

独自に新たな技術開発や

ビジネスモデルの構築が

できる国になっています。

とはいえ、

これは0から1を生み出す

という意味ではありません。

基本的にビジネスモデルは、

100%オリジナルということはなく、

課題点を解決したり

新たなアイデアを足したりして、

新しいビジネスモデルを

生み出すからです。

■模倣+アイデア

ビジネスモデルを模倣しているのに

アイデアを足せばオリジナルという意味は、

すぐにピンとくるものでは

ないかもしれません。

少しでも模倣していれば

パクリのような気がする

というのは自然でしょう。

しかし、

例えばアマゾンを

「パクリ企業」だと思う方は

少数派なはずです。

アマゾンは

オンライン書店からスタートし、

家電から食品にいたるまで

取り扱いを広げ、

総合ECサイトとして

世界中で利用されています。

とはいえ、

アマゾンの前に

誰もECサイトを思いつかなかった

というわけではありませんし、

チラシや広告を見せて物を販売する

という戦略を取る企業は

遥か昔から存在していました。

アマゾンも例外ではなく

ビジネスモデルを模倣しつつ、

課題点を解決したり

新たなアイデアを足したりして

「オリジナル」にしたのです。

■「Zoom」は中国発

新型コロナの流行により、

一気に普及した

ビデオ会議システム「Zoom」ですが、

Zoomを起業したのは

中国人の袁征です。

そして、

初期のZoomが目指したのは

遠距離恋愛をする

恋人たちのためのツールです。

しかし、

上手くいかなかったため

法人需要に目をつけ、

ビデオ会議システムとして

売り出していくことになります。

さらに、

新型コロナの流行で、

Zoomは爆発的に普及しました。

Zoomはすでに存在していた

「ビデオ通話」という技術に

様々な要素を付け、

オリジナルにしました。

また、

グーグルのコピーで成長してきた

「百度」も、

AI企業へと転換し始めました。

今では

自動運転技術「アポロ」で、

ロボタクシーの試験営業を

開始しているのです。

「中国はどうせパクリしかできない」

と決めつけるのではなく、

強力なライバルとして見るべきでしょう。