こんにちは!
電力会社が節電した家庭などに
ポイントを還元するサービスである
「節電ポイント」の参加世帯が
100万世帯に達したそうですね。
とはいえ、
100万世帯は
日本の全世帯数の2%程度であり、
今夏は電力の需給が
非常に逼迫することになりそうです。
現在、
日本の電力は
石炭と石油を合わせた火力発電が
70%から80%を占めており、
新たな発電方法の開発が
期待されています。
今回は、
新たな発電方法として
注目を集めている
「核融合発電」
について
解説させていただきます。
■核融合発電は原発と違う?
核融合発電と
今現在の原子力発電は
大きく異なるものです。
まず、
原発で使われている技術である
「核分裂」とは、
ウランなどの重たい原子が
分裂していく時に
非常に大きなエネルギーが出る
反応のことです。
対して、
核融合は
水素などの非常に軽い分子が
ぶつかる時に大きなエネルギーが出る
という原理のものになります。
つまり、
核分裂と核融合は
真逆と言える現象なのです。
■「核のゴミ」の問題が解決する?
原子力発電の核分裂によって出る
核廃棄物、
いわゆる「核のゴミ」は
半減期が長いものでは
億年単位になるものもあり、
地下などに
確実に封じ込める必要があります。
しかし、
核融合は
半減期が数十年から
長くても百年程度で済む
というメリットがあるのです。
そして、
核融合は
現在世界中で研究が進められており、
日本でも岐阜県に
「自然科学研究機構 核融合科学研究所」」
という研究所があります。
核融合科学研究所は
簡単に言うと、
海水から核融合を使って
電気を作り出す技術を
研究している機関です。
■実用化はいつ?
日本の核融合発電は、
学術レベルでは
すでに良い成熟度まで来ており、
社会実装を目指せる段階に
来ていると言われています。
ただし、
「自然科学研究機構 核融合科学研究所」」は
あくまでも研究機関であるため、
商用化は民間で始める
という流れになっています。
実際に、
民間で核融合発電の
実現を目指す企業が
立ち上がっています。
とはいえ、
アメリカでは数十社が
スタートアップとして起業されており、
日本は巻き返しが
期待されている状況です。
日本ではまだまだマイナーな
核融合発電ですが
海外では注目されており、
マイクロソフト共同創業者の
ビル・ゲイツ氏や
グーグル社などが出資しています。
核融合発電は
脱炭素と電力安定供給の
両立を目指せるものであり、
投資先としては
三菱重工業や浜松ホトニクス、
古河電気工業あたりが面白そうです。
日本の核融合発電の今後の展開に期待したいですね。
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